新たな夢、宮古島トライアスロンへの挑戦！！《世界初太平洋横断成功、全盲ヨットマン岩本光弘氏》【インクルーシブ社会・SDGsの実現を目指す】　

2023年11月17日

このたび、世界初太平洋横断成功、全盲ヨットマン岩本光弘氏（アメリカ・サンディエゴ在住）が沖縄トライアスロンアカデミー（読谷村残波岬）に初参加！！

新たな夢である「第３８回全日本トライアスロン宮古島大会」（スイム３KM・バイク１２３KM・ラン３５KM、２０２４年４月１４日開催）への出場・完走を目指し、１０/２８から１１/３までスイム・バイク・ランのトライアスロントレーニングに全力で取り組まれた。

全盲という視聴覚障がいを抱えながらもヨットでの世界初太平洋横断に成功した岩本氏。実は２０１７年にも、全日本トライアスロン宮古島大会に出場した経験がある。ただ、その時は伴走を努めるガイドがレース中、脱水症状に陥り途中でレース続行を断念。リタイヤを余儀なくされた。今回の挑戦によって、その時完走できなかった「宮古島での忘れもの」を取りに行きたいとの決意がある。

岩本氏のトライアスロンレース出場において、スイム、バイク、ランの伴走をするガイドの役割はたいへん重要だ。

競技レベルやかなりの経験が必要とされるだけでなく、スイム・バイク・ランそれぞれの種目で、コミュニケーションの取り方を工夫しながら

さらに、相手のくせなどもお互いが理解しながら、トレーニングを進めることが必要とされる。

《岩本光弘氏（世界初太平洋横断成功、全盲ヨットマン）のトレーニングとガイドの役割》

【SWIM】

スイムでは

それぞれ片足にチューブをしっかり結ぶ。

スタート地点では、水温とともに潮の流れや波の状況を確認。次に、進行方向を手の向きで確認。

泳いでいる間はほぼ会話はできないので

特にコーナーなどはどのように対応して泳ぐかなど

何度も練習しながらお互いのくせを確認したり

合図などを決めていく。

【BIKE】

バイクトレーニングの内容やコースの確認を

内間康平氏（リオデジャネイロ五輪自転車ロード日本代表）から詳しく説明を受ける。

バイクではスタート・ストップや

減速・カーブ他

コーナリング・段差とともに

車の安全確認など

常に細かなコミュニケーションを取りながら走行する。

少し慣れてきたら

アップ・ダウンの情報を早めに伝えながら走行する。

あとどれくらい上ったら

下りに差しかかるなども伝えることができれば

かなり一体感のある走りに繋がる。

休憩の際には

常にコミュニケーションを取って再確認。

安全にベストな走りを目指す。

【補強・ストレッチ】

補強やストレッチは

アドバイスのもと、見本となるトレーナーの姿勢を手でさわりながら確認

意識する筋肉や動きなどをイメージする。

イメージ出来たら

実際にやってみる

改善が必要な個所は微調整。

【RUN】

ランは一番コミュニケーションが取りやすい。

路面状況だけでなく

景観をイメージできる情報を伝えることができれば

より楽しく走れるはず！！

《インクルーシブ社会の実現に繋がる挑戦》

トレーニングを終えて岩本氏は、「インクルーシブ社会とは、健常者から障がい者への一方的な援助とは違います。沖縄トライアスロンアカデミーでおっしゃってくださったように、ガイドすることで得るものがある、これが真のインクルーシブ社会だと思います。そういった意味で、沖縄トライアスロンアカデミーは、インクルーシブなアカデミーであり、このような社会を推進していく原動力となる。この挑戦が、それを確固たるものにしてくれると思う」という言葉を残した。